花園はまだ遠い

朝、母に誘われコスモス畑へ赴いた。川沿いに道を歩いていった先にある。道端に野生しているコスモスは皆のびのびと花を広げていたが、目的地のその場所で、背の低いコスモスたちは沈黙していた。ぽつり、ぽつり、と小さな花が咲いていたが、満開には程遠い。見頃はもう少し先だね、と言いながらコスモス畑を後にした。

少し前まで、毎秒、どのようにすれば死ぬことができるのか考えていた。だれにも迷惑をかけず、面倒を残さず、トラウマを植え付けず、できれば苦痛のない方法で死ぬにはいったいどうしたら良いのか。答えがないことを知っていながら、切々と、切々と、祈るようにそればかり思っていた。ここ数日、希死念慮は鳴りを潜めている。

私は知っている。海の凪は永遠ではない。穏やかな波があっという間に恐ろしい牙を剥く。嵐がこころをかき乱し、すべての希望を沈没させる。今は束の間だ。

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