まどろみのあめ

目蓋が重い。つぎに頭の前のほうが重い。脳髄のまわりがじんじん痺れて、首のまわりまで重くなる。帰りの電車、ひとつ空いていた座席に埋もれて目を閉じた。18時をまわった頃から眠気がまとわりついていた。特別ひどく頭を使った覚えはないし、なんなら少し余裕があったくらいなのに、珍しい。眠気は放っておくとどんどん下に落ちていく。ゆるやかに喉もとを過ぎ、骨の間をすり抜けながら右と左それぞれの腿に染み渡るように広がっていく。足の裏を満たしてつま先まで行き渡ってしまうと、どうしようもない。どうしようもなく眠い。対抗手段はほとんどない。対抗するつもりもあまりない。寝過ごしてしまわないようにだけは、気をつけないといけないけれど。今日ははやく眠ってしまおう。あたたかい毛布にくるまって。きっと、深く眠れるだろう。

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